私の場合、毒素は飲み水、マクロなどの大型魚、排気ガスなどから体内に入り込んだと考えられる。私はタバコを吸わないが、吸う人はさらに水銀、鉛など毒素が多く入り込んでくる。毒抜きはとにかくこれ以上体に毒を入れないこと、そして溜まった毒は解毒して体から追い出せばいい。飲み水は水道水を始めとして、汚染の考えられるような水を飲むことは厳禁とした。水道水も浄水場では水質基準をクリアしているのは当然だが、水道管が古くなってくるとそこから鉛などの重金属が溶け出してくることが考えられる。エビアン、ボルビックなどのミネラルウオーターは安全であろうが、毎日コンビニに水を買いに行くのも労力とお金が馬鹿にならない。水道水に浄水器をつけるのも悪くないが、雑誌で浄水器の記事を見ると、どれを使えば確実に毒を抜けるのかがわからなかった。デトックス医療の権威である銀座サンエスペロークリニックの大森先生に相談したところ、水を浄化するには逆浸透膜を用いた浄水器が一番よいと教えてくれた。逆浸透膜浄水器は、NASA(アメリカ航空宇宙局)で開発されたらしい。宇宙飛行士が宇宙船に乗っているときに少しでも水を節約するため、尿を濾過してもう一度純水に戻す必要がある。これほど強力な濾過器を用いれば水道水は不純物をゼロにすることが可能なのだ。私は「これしかない」と思い、この浄水器を手に入れた。コストパフォーマンスはミネラルウオーターを買い続けるより、この浄水器を使ったほうがむしろよい。「今日から中トロは食べない、どうしたらいいんだ?」大森先生に思い切って次のように尋ねてみた。「先生、どうも私の体には長年のつけでずいぶん体に毒が溜まっているようなんですけど、手っ取り早く解毒する方法はありませんか?私も開業したばかりで忙しく、キレーションのような点滴療法を受ける時間があまりないのですが…」大森先生は「αリポ酸にも水銀、鉛などの有害重金属を体から排出する働きがありますから、これを定期的にしばらく服用するとよいですよ」と教えてくれた。私は早速αリポ酸を1日1〜2錠服用開始した。αリポ酸の服用にあたって注意することは空腹時に飲むことである。この薬は有害重金属ばかりでなく、食事と一緒に服用すると食事に含まれているカルシウムなどの大切なミネラルまで体から排出してしまう作用がある。この治療法と同時に、血液検査で判明した不足しているマルチミネラルを補うことにした。ところで、私のカナダ人の友人ノーマンはお寿司が好きで、日本に来てから5年間、自宅近くのお寿司屋さんで毎日のようにお寿司を、それも中トロばかりを少なくとも一回に10個以上は食べていたそうだ。ある日、私は彼にお寿司屋さんに食事に誘われた。私はすかさず「ノーマン、お寿司は今日からしばらく食べないよ。代わりにステーキだったら食べに行ってもいいよ。今はデトックス治療中だから」というと、ノーマンは驚いた顔で「何だそれは?」と応じた。私は「え、知らないの?中トロは水銀がいっぱいだから体に悪いよ。あんまり中トロばっかり食べていると顔にしわが増えるし、頭がぼけちゃうよ」とからかい半分に答えてみた。ノーマンは「おい、ちょっと待てよ。俺は日本に来てから中トロばっかり食べてんだヨ」と叫んだ。私は「ほら、だから眉問にそんな深いしわが入ってるんだ」と笑った。彼はクッションをこっちに投げつけながら、「俺も今日から中トロは食べない。どうしたらいいんだ?俺もデットクスをやりたい!」と言い始めた。ノーマンは私がやっているアンチエイジング治療は何でも真似する。私が逆浸透膜浄水器をつけたら彼もすかさずつけた。ノーマンに「すぐに体の重金属量を測らなきや駄目だよ」と真剣な顔でいうと、彼はすぐに私のクリニックに来て検査をした。彼の水銀濃度は警告域から危険域レベルにまで達するほど高かった。私は彼にもデトックス治療を受けるよう勧めたところ、早速キレーション点滴を含めた治療を開始することになった。治療を始めてしばらくしたころ、「お腹がすいたからお寿司でもどうかね?」と聞くと、彼は「俺はもう一生分、お寿司は食べてしまったヨ」。