子どもの発達を支援するという観点

2011.06.27

環境のなかに埋め込まれた発達期待を理解し、乳幼児期の段階から子どもと環境との相互作用を支援していくという保育士の態度が、異文化間移動を経験した子どもの受け入れにとって必要であろう。また異文化の理解と相互作用の支援は、外国人の子どものみに必要なものではない。外国人の子どもを受け入れる側の日本の子どもたちにとっても、これから彼ら、彼女らが生きていく社会の状態を考えれば、必要な保育内容となるであろう。ただし、ここで注意をしておかなければならないのは、子どもの行動特性の理由を必要以上に文化の違いのなかに求めないことである。外国人幼児の行動が周囲の子どもと異なる理由を、保育士は過度に文化の違いに求めやすいことも指摘されている。子どもの異文化間移動前の環境のなかに埋め込まれた発達期待を理解すると同時に、それだけで子どもの行動特性を解釈しないことが、保育士としては必要であろう。個人差はどの文化・社会のなかにも存在するし、その個人差は実は保育士の見方によって変わるといった相対的なものでもある。また個人の行動は集団との相互作用のなかで常に変化していくものである。他の子どもと異なっている点の理由をみつけるだけで満足するのではなく、環境との関わりのなかで、どのような支援が子どもの自己肯定感を高めていくかといった、子どもの発達を支援するという観点が保育には必要だと思われる。以上の観点を踏まえて、今後の課題を二点あげておきたい。

[参考]
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http://www.seitoku.jp/kttcsu/